就職活動から履歴書が消える

成長企業を経営していると,毎日たくさんの履歴書を読む羽目になる.応募者が本当はどのような人間なのか,履歴書から判断するのは不可能なので,そこから実際に読み取れる情報,出身大学や,GPAのスコアや,前職での成し遂げたことなどに,必要以上に注目してしまうというのはありそうなことだ.さらに,履歴書をきれいに書く能力も重視し過ぎてしまう.誤字があったり,書式が整っていないと,それだけでその応募者は不合格だ.だが,履歴書をきれいに書くことを仕事にしている社員は,我が社にはほとんどいない.また,応募者に関する必要な情報が履歴書に不足している場合は,電話や面接に,多大な時間を費やすことになる.

The Future of Work Won’t Contain Resumes: Business Collaboration News

英語で言う「resume」は,いわゆる日本の履歴書とはちょっと違うのですが,やはり「応募者を書類で選考すること」に矛盾を抱えていることは,変わらないようです.

だが,技術の進歩により履歴書が無用のものとなる日は,私たちが思っている以上に早く来るようだ.今や,履歴書の代わりにLinkedInのプロフィールを送ってくる応募者もいて,履歴書よりも豊富な情報を与えてくれる.たとえば,誤解を生じさせやすくはあるが,応募者の人となりをそれなりに教えてくれる推薦の言葉や,職業上の共通の知り合いなどの情報だ.Unvarnished*1というWEBサイトは,推薦を,LinkedInとは別のレベルのものにしている.レビュワーは匿名であり,より率直な意見が得られるのだ.

記事はこの後,oDeskElanceといった,さらに進んだサイトの紹介をしています.


日本の就職(転職)事情も,こういう流れに乗っていくのでしょうか?

*1:「varnish」は「ワニスを塗る」ですが,「うわべを取り繕う」という意味もあります.