Natureが日本のダメ科学報道に物申す

Bad press : Nature News & Comment

日本だけに限らない,と述べられてはいますが,読売と日経は(森口氏の記事誤報について)名指しで批判されてますね.

具体的な防止策として,以下が挙げられています.


研究者の論文をあたる
・その研究者が過去の業績を論文として出してなければ,それ自体が危険信号.
・研究者の所属が書かれているので問い合わせる.簡単なeメールを一本,ハーバード大学に入れておけば,読売新聞は今回みたいな恥をかかずに済んだはず.
・共同研究者,資金提供者にも問い合わせる.
・利害の対立について書かれていれば,研究にかかるバイアスが推測できる.


他の研究者の意見を聞く
・共同研究者以外の(第三者の)研究者に,その研究の重要性,実現可能性について問い合わせるべき.
・その研究に価値がなければ,そう教えてくれる.北米やヨーロッパでは価値のない研究を除外する傾向がより強い.
・そういった研究者は,論文の参考文献から探せる.
・それがダメならネット検索でもいいが,適切な参考文献が示されていないならそれ自体危険信号.


また,今回の森口氏の研究に関しては,「論文未発表である」と主張されたようですが,なぜ論文を発表する前にメディアに内容を紹介するのか,その理由について疑問を持つべきだった,としています.その他にも彼の話にはおかしな点が幾つもあり,疑わしいことに気づけたはず,とのこと.


さて上記はごくごく当たり前のことのような気がするのですが,その一方でこんな記事が目につきました.


【若手記者が行く】科学取材…専門用語飛び交い理解不能の世界、頭が真っ白に(1/4ページ) - MSN産経west


論文にあたる,なんてことはまったくの考慮外みたいですね…….