電子書籍リーダーとしてのiPad使用感

先日,アメリカに出張した際に,現地でiPadを購入してきました.

購入した理由は,正直に言えばかなり衝動的なものだったのですが,代表的なものを一つ挙げるとしたら,それは「電子書籍を読むため」です.



そこで,ここ数日,iPadで電子ブックを読んでみた感想などを,雑然と記しておきます.

日本でも5/28に発売されることが決定しましたし,現在購入を検討している方の参考になれば,と思います.


なお,現在は,AppleアプリであるiBooksと,AmazonのアプリであるKindle for iPadの二つを使って,電子ブックを読み進めています(両方とも無料アプリ).

これらのアプリが日本のApp Storeで入手できるようになるかどうかは未確定ですので,その点はご承知おきください.

見た目と操作性に感動

私はiPhoneユーザなのですが,iPhoneを使っていて一度でも「もっとディスプレイが大きければいいのに……」と思ったことのある人は,iPadに触ったら,まず間違いなく欲しくなる,と思います.

私は,最初にアップルストアで展示品のiPadに触れたのですが,「これで本を読んでみたい」という欲求が胸の裡から湧き上がってくるのを感じました.



The Company Store(アップル本社併設のアップルストア)内部



展示されていたiPad


以前,友人が所有しているKindleを触らせてもらったことがあり,そのときも欲しいとは思いましたが,iPadのように強烈な印象は,受けませんでした.

取り回しはさすがに……

まず,私が普段本を読むのは,通勤電車の中が主です.

ペーパーバックを1冊かばんに突っ込んでおいて,ちょっとした空き時間にごそごそ取り出して読む,というのが常です.


iPad は確かに軽くて薄くて,持ち歩いてもそれほど負担にはなりません.起動に時間もかかりません.読みかけのところへ戻ったり,ページをめくったりするのは,紙の本よりも簡単です.


ただ,やはりペーパーバックと同じ気軽さで扱うというわけにはいきません.当たり前ですが.

電車内で読んでいる際には,落とさないよう,変に力がかかったりしないよう,どうしても気を使います.


また,片手で軽く持てることは持てるのですが,同じ体勢でずっといると,手が疲れてきます.

ベッドで寝転がって読むのもしんどいです.

屋外では厳しい

太陽の下で読書するのは,諦めた方が良いです.うまく日陰が作れれば別ですが.映り込みは「気になる」どころのレベルではないです.


屋内では快適です.ただ,灯りの下にいるとやはり映り込みがあります.

iBooksの英英辞典が超便利

ここからはアプリの話です.

iBooksにはデフォルトで英英辞典*1が付いており,読書中わからない単語をすぐに調べることができます.(一方のKindle for iPadには,残念ながら辞書機能は無いようです.)



また,たとえば,調べたい単語が複数の -s が付いている名詞だったり,-ing が付いている動詞だったりする場合でも,自動的に見出し語を表示してくれます.また,語尾に -ly の付いた副詞が見出し語に無い場合に,語幹を見て形容詞を表示してくれたりします.

読みながらわからない単語をぱっと調べてすぐ読書に戻れるので,非常に重宝します.


ただ,複合語の検索や,辞典の中の単語をさらに調べる,といったことはできないようです.また,本に載っている文字列を選択してから起動するようになっているため,スペルを自由に調べることはできません.英語学習の手段として考えると,機能的にちょっと物足りない感じは否めません.

KindleのWhispersyncがありがたい

Kindle の方は,Whispersyncが便利です.iTunesを経由しなくても,AmazonのWEBサイトにログインすれば,所有している書籍の管理ができ,また Kindle for iPhoneと書籍を共有することもできます.(当然Kindle本体を持っていればそちらとも共有できるはず.)


iBooksだと,書籍の管理はiTunes上でできますが,「iTunesと繋がなければいけない」というのは,やはり制約に思えます.クラウドでやりたいです.

その他,iBooksKindle for iPadの比較

静止している場合の読みやすさは大差無いのですが,Kindleは「全画面表示」が出来ます.iBooksは,上部のステイタスバー(時刻やバッテリ残量などの表示)が残ります.

また,ページをめくる感覚(フリックに伴うアニメーション,ページ遷移)は,iBooksの方が心地良いです.


それから,書籍を購入する場合,Kindle for iPadではSafariを開いてAmazonのサイトにアクセスする必要がありますが,iBooksの場合はシームレスです.これはiBooksに軍配が上がります.

意外と重要なこと

ケースは必須.

本体と一緒に購入したのですが,これ,すごくいいです.


以上,いろいろと書いてみました.

今のところ,電子ブックリーダーとしては,自宅や喫茶店などでゆっくり腰を落ち着けて読む用かな,と考えています.


また何か気づいたことがあれば,追記したいと思っています.

*1:辞典名は不明